こんにちは。タロウです。
最近、タイの同性カップルへのパートナー制度がTwitterで流れてきたり、日本では東京都知事選の争点になったりと、いろいろと触れる機会が多いので、今日は僕の考える同性婚、同性カップルのパートナーシップ制度について筆をとっていきたいと思います。
僕はバイセクシャルで、過去には女性と交際をして、今は男性と交際をしています。
つまるところのセクシャルマイノリティの当事者なわけですが、
結論から言うと、僕は今の日本で同性パートナーシップ制度を作ることには賛成できません。
誤解を招く書き方かもしれませんが、これは同性カップルに対する公的制度による保障が不要ということでなく、「同性パートナーシップ制度をつくる」ということに賛成できないという主旨です。
今日はその理由を大きく2つに分けて書いて行きたいと思います。
1つめの理由
都知事選でも、東京都が同時にパートナーシップ制度作るということに小池知事は特に前向きな姿勢は示さなかったことをとりあげられていましたが、僕はある意味制度の必要性を感じません。(都知事選の他の候補者や小池都知事の主張全てを理解しているわけではないので、詳細についての記載は控えます。)
基本的な事項にはなりますが、日本は法治国家であり、憲法が最高法規(一番優先されるルール)です。憲法から順番に、
① 国会が定める法律
② 内閣が定める政令
③ 都道府県が定める条例
④ 特別区を含む市区町村が定める条例
といったように優先順位が決まっています。(国際法も関わりますが割愛します。)
東京都が旗を振って「同性カップルに対するパートナーシップ条例」を定めても、あくまで効力は東京都内にしか及ばないし、国会が作る法律よりも位置づけとしては下位になります。
異性カップルに対する婚姻制度は①国会が定める法律で保証されているものになります。
僕は、本当の意味での平等を目指すのであれば、婚姻制度とは別制度として、自治体がパートナーシップ制度を作るのではなく、国会が法律として定める必要があると考えています。
国が同性カップルに対して、法整備を行わないことは、人権軽視以外のなにものでもないと思います。
これが、僕が同性カップルに対するパートナーシップ制度に賛成できないひとつめの理由です。
2つめの理由
僕はそもそも結婚制度自体に疑問を感じているからです。
日本の婚姻制度は未だ夫婦別姓が認められず、改姓をするのは、ほとんどが女性です。
また、日本の男女格差は先進国の中でも大きく、制度として廃止はされたものの家父長制度が文化の中に色濃く残っていると感じています。
結婚や、子育て、親の介護、いろいろなライフステージにおいても、退職やキャリアチェンジを余儀なくされているのは圧倒的に今も女性が多い状況です。
もちろん少しずつ社会が良くなってきていることもまた事実ですが、女性が結婚しないという選択も社会として受け入れられるようになってきているとは思いますが、結婚して諦めなければいけないことが多いのは女性という婚姻制度自体にすごく疑問を感じています。
また、これは僕が女性とも男性とも交際し、ヘテロセクシャルからバイセクシャルにセクシャリティが移ろいだことも要因のひとつだとは思いますが、日本はとてつもなくヘテロセクシャルの男性が社会的利益を享受しやすい構造になっていると思うようになりました。
ヘテロセクシャルの男性が作り上げた今の日本社会だから当たり前のことかもしれませんが、これはなかなかヘテロセクシャルの男性からは実感することは難しいと思います。
今は世に男性専用というものを少しずつでてはきていますが、女性専用という文字に触れる機会に比べると圧倒的に少数です。これは、今までが全て男性基準に作られていたからこそ、時代に合わせて女性専用が必要になる機会が多いからだと考えています。
これまで社会は、当たり前のように権力を握っている(政治的な意味でも経済的な意味でも)男性基準で作られてきたし、その延長でできた婚姻制度自体の必要性も疑問視すべきだと思います。
だから今の日本で、同性パートナーシップ制度を婚姻制度の後付けや類似制度として作るのではなく、婚姻制度と同性パートナーシップ制度を融合させ、新しい家族像を作っていくことが必要だと思います。
そうすることで、性別や性的指向に関わらず愛する人と生きていける社会になると思います。
これが、僕が同性カップルに対するパートナーシップ制度に賛成できないふたつめの理由です。
おわりに
最後になりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
一個人の僕の意見であり、大きな影響力があるわけではないけれども、この記事が誰かの胸に響けば嬉しいし、毎日少しずつだけど、社会がいい方向に向かうきっかけになればいいなと思います。
若い人が選挙に行かなかったり、社会をよくしていくには、同性カップルに対する権利擁護以外にもたくさんの問題はあるけれども、ひとつひとつ、僕より1日でも遅く生まれてきた人達のためにも、僕は僕なりに、僕の言葉で、思いを綴って、一歩ずつ進んでいけたらいいなと思います。
世界は思うほど、悪い方向には向かっていないし、
愛はみんなが言うほど貧しくないよ
って思って生きていきたいね。